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【報告】2015.11.22.10の問い「はちみつ」

食べるのこと、考える10の問い。第9回目「蜂蜜」を行いました!
三重県は四日市市で養蜂を営む川村憲一郎さんとともに、蜂蜜そしてその源となるミツバチたちの営みをお話いただきました。


もともとはあるスーパーマーケットにお勤めだったという川村さん。
養蜂に目覚めたのは、北マリアナ諸島(アメリカ自治領)ロタ島への海外赴任がきっかけでした。
自然のなかで、他の生き物を殺すことなく、生態系をつなぐミツバチたち。
そんな営みに惹かれ、35歳で職を辞し、養蜂の世界に飛び込みます。

3年間の修行生活。
でも、とても3年では学びきれない、奥の深い世界!
今も日々気づき・学びながらお仕事をされているそうです。

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不思議な不思議なミツバチの世界。

●「ハニカム構造」の巣。
●女王蜂の選定。「超」格差社会。
●"百花"の蜜。
●人間の営みとの関係。
●「スプーン一杯の蜂蜜」

何気なく口にしていた蜂蜜から、たくさんの世界を垣間見ることができました。


"川村養蜂場"の屋号で、四日市市を中心に養蜂を営む川村さん。
巣箱は近隣の林地や農地をお借りして置いているそうです。
「養蜂場」って自分で専用の大きなスペースを持っているのかな~、と漠然と思っていましたが、季節ごとに最適な場所を選んで巣箱を設置するそうです。
巣箱を日々見て回り、タイミングをはかって採蜜していきます。


●「ハニカム構造」の巣。
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当日は実際に使われた巣箱をお持ちいただきました。
木箱と枠を組み合わせた巣箱の中には、
枠には下地となるワックスシートを張り、営巣しやすくしているそうです。
何より目を引くのは正確な六角形!
いわずと知れた「ハニカム構造」ですが、その仕組みは解明されていないそう。
黄色は身体に付着した花粉。

枠に作られた巣のほかに、平べったい楕円の巣もありました。
木枠の中に営巣できるスペースがなくなると、枠にそって外側にも作りだすそうです。
逆に、わざと隙間をつくり、はみ出す余地を残しておくと、「巣箱がせまくなったなー」という目安になるそう。

巣はミツロウとしてキャンドルやスキンケア素材などに利用できます。


●女王蜂の選定。「超」格差社会。

ミツバチの寿命はわずかに1ヶ月。
対して、巣の中でたった一匹の女王蜂は2~3年生きるそうです。
女王蜂のエサは良質なローヤルゼリー。
幼虫の段階で、そのたった一匹がローヤルゼリーを与えられますが、どうやって選んでいるのかはわかりません。
巣のオスたちは全員が女王の「夫」、他のメスは若いうちは巣をつくったり女王・幼虫の世話をする"内勤バチ"。さらに成長すると"外勤バチ"として花を回って蜜を集めます。…そうして、1ヶ月の生涯を終える。
特に"晩年"は巣を外的から守る兵隊となり、侵入者を針で撃退します。
ただし、ミツバチの針は一生に一本だけ。
敵を刺す=自分の死、です。

川村さんも採蜜などの際に幾度となく蜂に刺されたことがあるそうですが、それは自分の蜂への扱いがまずかったせいだと言います。
できるだけ刺激しないのが、良い養蜂家の条件。
川村さんのお師匠さんにあたる方も、刺されるたびに「ありがとうございます。すみません」と言っていたそうです。
蜂が自分を刺すことによって「そんな扱いではダメだ」と命がけで教えてくれるという深い感謝を持つこと。

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●"百花"の蜜。

そうして集められる、蜂蜜。

蜂蜜を口にしたことがない方はほとんどないと思いますが、それは"「何の花」の蜂蜜"でしたか?
蜂蜜="ミツバチたちの集めた花の蜜"、当然、花ごとの蜜があります。

最近は蜂蜜の専門店などもあり、クローバー、アカシア、レンゲetc…様々な花の名前を冠した蜂蜜が市販されることもありますね。

市販されている蜜はそれらのブレンドが主体。年間通して、安定した味と品質を保つために、数種類を混ぜ合わせ
"百花蜜"として販売されます。

一方、花ごとの蜜は"単花蜜"
クローバーやアカシア、レンゲなど、特に蜜が多い=流蜜が豊富な植物の花が開くと、蜂はこぞって、そちらにいくそうです。
蜂たちも、なるべく効率的に蜜が採れる花、をちゃんとわかっているんですね。

お目当ての花の時期にうまくタイミングをはかって採蜜をすれば、単花蜜になりますが、その見極めは職人技。
一気に暖かくなって方々で花が咲けば、蜂たちはそこらじゅうから蜜を集めてきてしまい、勝手に"百花蜜"状態になってしまします。

最後には川村さんご自身が味を見て、他の花が混じっていないかを判断されるそうです。

また、"百花蜜"も、巣箱周辺の植物や、季節によっても全然味わいが異なってきます。

当日お持ちくださった川村養蜂場の蜂蜜。

「百花のはちみつ」は主に春の花たち。
「若葉のころのはちみつ」はその名のとおり、春~初夏にさしかかるころ。のばらの蜜が主体となるそうです。うまくいけば、のばらの単花蜜も採れるそう。
単花蜜の「クロガネモチ」。
また、鈴鹿市・椿大社近くにも巣箱があり、「椿の森のはちみつ」としています。

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●人間の営みとの関係。

人間との関係についても、お話が及びました。


エジプトの遺跡から発掘された蜂蜜は、今でも食べられたとか!
事実上、賞味期限が無いと言われるそうです。

植物の受粉を行ってくれる蜂たちは、人間の営みに欠かせない存在。

ところが、蜂にとっての人間は天敵のひとつ。
農薬や除草剤によって、沢山の蜂が命を落としています。
国や地域によっては、ヘリやセスナで一斉散布することもあり、防ぎようがありません。
もちろん、川村さんの巣箱は、なるべく周辺での農薬散布がないよう、気を配られています。

遺伝子組換え(GM)作物との関係も気になるところ。
今のところ、GM作物自体が蜂やその蜜に与える影響は確認されていない模様。
ただ、GM作物の種子は、強力な除草剤・殺虫剤とセットで売りさばかれており、こちらは蜂をおびやかすものです。

蜂たちがいなくなれば、人間も数年で滅亡する・・・なんて予測もあるそうです。
私達の生活にも無関係ではありません。


●「スプーン一杯の蜂蜜」

一匹の蜂が一生かけて集める蜂蜜は、ティースプーン1杯分と言われています。

蜂たちと川村さんから時間をかけて届けられた蜂蜜。
今後もその営みを継続するためには、大切に、そして続けて支援する力が不可欠です。
例えば、「蜂蜜をスプーン一杯、蜂に想いを馳せて摂る」という暮らしも素敵。

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ちなみに、蜂蜜は大体15℃くらいで固まってくるそうです。
とくにこれからの季節は、白い結晶が・・・固いけどこれが旨い!!という人も。

でも、これが本来の・純粋な蜂蜜である証拠。
そのままスプーンなどで掬いとり、じゃりじゃりした食感とともに味わうのも楽しいものです♪

どうしてもやわらかくしたい、というときは湯煎で(電子レンジは厳禁!)
ゆっくり全体をかき混ぜながら、60℃を超えないよう注意してください。
約37℃から、酵素が破壊され、約60℃で死滅・・・
せっかく高温処理をせずに出荷された蜂蜜が、台無しになってしまいます。
水が入らないようにご注意を!

ミネラルや栄養価をそのまま保つには、高温や直射日光にさらすのも避けるのが得策です。

扱いづらい、見た目が良くない・・・と市場では嫌がられ、精製や高温過熱処理をして、冬場でも固まらない蜂蜜が出回っています。
ですが、それらは本体の栄養価を大きく損われたもの。
消費者が正しく見極められるよう、知識をもつ必要があります。

・純粋な蜂蜜の場合だと、色が濃い方が栄養があるような気がします・・・との事。一概には言えませんが、どの種類にするか悩んだ時の目安に。
・ポリ容器の蜂蜜は超高温で充填されている。(→ビン詰めの方が◎!)
・国の基準で全量の2割が蜂蜜、8割が水飴でも「はちみつ」と表示して販売できる(!?)

後者に関しては、比率に関わらずパッケージには「蜂蜜」としか表示されません。
安い、いつでも同じ味の「蜂蜜」にはそんなカラクリがあるのです。

そういったカラクリにだまされないために最も有効なのは、生産者を知ること。

川村さん自身が、作業中に近隣の方から「蜂蜜を買いたい」と頼まれるそうです。
「仕事しているところは全部見られている。ごまかしもしていないってわかってるから、声をかけてもらえる」


最後はお待ちかねの試食&物販タイム。

4種の蜂蜜が小瓶にはいったセットがとっってもカワイイですo(*^^*)o

「百花のはちみつ」は一番オーソドックスな"はちみつらしい"お味。クセがなくて食べやすいです。
「鈴鹿山麓の椿の森のはちみつ」は、色が濃く、コクがあって"森!"のような味わい。
「若葉のころのはちみつ」は名前のとおりとってもさわやかで、これがのばらの味だそうです。
「クロガネモチ」は、何ていえばいいんでしょう、"こんなはちみつもあるのか!"と新たな世界を知りました!根強いファンがいるのも納得。

色も蜜ごとにかなり違いますね~
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色々食べ比べてみてもたのしいです。

川村さんが作るのは、四日市ならではの蜂蜜。
りんねしゃで通常扱っている蜂蜜、北海道・滝上の「菩提樹」「クローバー」も、北海道ならではのもの。

どんな時期にどんな蜂蜜が採れるのか、土地を知るきっかけにもなりますね(*^▽^*)


川村さんの蜂蜜は、毎月4日にJR四日市駅周辺で行なわれる「四日の市」などで買うことができます。
イベントなどで見かけた際は、ぜひ手にとってみて、お気に入りの蜂蜜を見つけてくださいo(^-^)o
りんねしゃでも、こうしたイベントなどの機会で販売、今後も皆さんとともに、応援していきたいと思います。




わきた





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by rinnesha | 2015-11-28 09:25 | イベント | Comments(0)

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